マネージャーブログ

Nov 11, 2007

求めない

加島祥造(かじま しょうぞう)氏の『求めない』という詩集は、小さな本だ。
正方形に近いが多少横長に見える。
しかし、測ってみると、縦14cm、横13cmと縦のほうが長い。
192ページもあるけど、ゆったりしたレイアウトだから、ゆっくり読んでもさほど時間はかからない。
出版社は小学館。
定価は1300円+税なので小さい割に結構高い。
でも、読んでみると、それほど損した感じはしない。
側においておきたいと思うから。



「はじめに」は、人間は「求める存在」だというところから始まる。
「自分全体」の求めることはとても大切だ。
ところが「頭」だけで求めると、求めすぎる。
加島さんがいうのは、「求めなですむことは求めない」ということらしい。

詩の冒頭は、

求めない―
すると
簡素な暮らしになる

と、始まる。
これは、「シンプルライフ」だな。スロースモールにもつながる、なんて手前味噌に解釈する。

「心が静かになる」「楽な呼吸になる」「心が広くなる」「人にきがねしなくなる」「自分の好きなことができるようになる」「恐怖心が消えてゆく」「心が澄んでくる」……と、いろいろ「求めない」ことによる効能書きが続いて、

求めない―
すると
時はゆっくり流れはじめる

なんて一節がある。ほら、やっぱりスローだよ。

こういう一節もある。

少ししか求めない―
すると
その手に入った少しのものを
大切にする
ほんとに味わう
そして、ほんとに楽しむよ

これってスモールだよね。

詩の最後は、「どうしてそんなに求めるななんて言うんですか?」と自問して、
「それは気持ちがいいからさ!」と自答する。
どうやら「求めない」ことは「気持ちがいい」らしい。

「気持ちがいい」ものをいろいろ求めてきて、結局「求めない」ことが一番「気持ちがいい」ってことがわかったということか。

求めない、求めないと繰り返して、192ページ分も詩を書いてしまう加島さんは、きっといままでたくさんたくさんいろんなものを求めてきたんだろうなと思ってしまう。

Nov 10, 2007

小沢一郎、渡邉恒雄はもういらな...

民主党が次期選挙に勝てないとしたら、その第一の原因は小沢代表が辞任しなかったことだろう。
民主党のテロ特措法への反対表明は、小泉・安倍両首相が拍車をかけた自民党の自衛隊海外派遣路線に歯止めをかけるものと、国民は大いに期待をかけたと思う。
しかし、ふたを開けてみると、アフガニスタン国際治安支援部隊(ISAF)への参加とか、海外派遣の恒久法案とか、自民党よりも自衛隊の海外派遣を促進するような提案ばかり。挙句の果てに、密室の党首会談による自民党との「大連立」騒ぎ。

自ら混乱を演出して代表を辞任し、自民党との明確な対立軸を提示できそうな管直人代表代行(ネクスト副総理大臣)にでも禅譲するのであれば、これはすごい政治センスだと思った。ところが、いつのまにか辞任も撤回だという。分裂回避のために慰留する民主党執行部にも、一度言い出した辞意を撤回する小沢氏にも、本当にがっかりだよ。
それにしても驚いたのは、この国民を完全に裏切る闇の大連立構想の仕掛け人が渡邉恒雄(読売新聞グループ本社代表取締役会長・主筆、読売巨人軍代表取締役会長)だったこと。メディアトップが世論操作どころか、政治操作まで企てるとは。もう、読売新聞は買わない。巨人戦も見たくない。
この国の二大政党とマスコミは、どこまで国民を馬鹿にしているのか。

Nov 05, 2007

小沢民主党代表が辞意表明

民主党の小沢代表は4日、福田首相との党首会談をめぐる「政治的混乱にけじめをつける」として、鳩山由紀夫幹事長に代表の辞職願を提出した。安倍前首相と同様これまた突然の辞任表明だ。しかし、これもまた民主党にとっても、国民にとっても歓迎すべき事態だと思う。

自民党が固執するテロ特措法も新テロ特措法も、そして小沢民主党代表が言い出した国際治安支援部隊(ISAF)参加も、どちらも「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」とした憲法に違反している。
米国の戦争か、国連の戦争かにかかわらず、また相手が「テロ」とみなされていても、戦争、武力行使に加担していることは否定できないからである。
福田首相と小沢代表の密室の党首会談の中で連立が成立し、こうした憲法違反が二大政党の政権欲と地位保全のために常態化するならば、まさにこれは戦後最大の平和と民主主義の危機だった。

福田首相の老獪な連立提案を民主党役員会に持ち帰り、受け入れられないと知ると辞意を表明した小沢代表の行動は、民主主義のプロセスを重視する政治家として評価に値する。そして、政権交代を託せる政党としての民主党への信頼を高めることにも寄与した。
あとは、世界人類の希望ある平和憲法を遵守するとともに国民の政権交代の期待を担うに相応しい新たな民主党代表が選ばれることを祈るばかりだ。

Nov 04, 2007

クルマもスロースモールに

11月3日、天気のよい土曜日、モーターショーに行ってきた。すごい人出だった。
日産など開放型でない入場型のブースは、あまりの混雑に入る気が失せてしまった。
今年は各社スモールカーのプレゼンテーションが目立つ。

トヨタは、「1/](エックス分の1)」というコンセプトスタディーモデルを発表。負荷を何分の1かに減らすことで、人と地球が共生できる「サステナブル・モビリティ」の実現をめざす。車重をプリウスの約3分の1にすることで燃費はリッター約71キロを実現。タイヤは中央に溝のある水はね低減タイヤを採用、ロードノイズも2分の1に低減されるという。
「RiN(りん)」は、屋久杉をモチーフにしたというグリーンカラーのガラスを中心とした外観。足元の大地が見えるガラスドアや外の音を車内に取り入れる工夫が、スローな感じがしていい。さらには、美しく背筋をのばして“凛”と座れるシート、ドライバーの心理に応じたイメージ映像を映し出す「調心ステアリング」というのも、和風の気配りを感じさせる。
イスでそのまま道を走るような「i−REAL(アイリアル)」もおもしろそうだ。


ホンダは、やっぱりPUYO。ジョイスティックで運転、360度回転もできる。駆動は燃料電池。愛嬌のある角のない箱型ボディは、360度の視界が確保された超高効率スモール骨格の「シームレスソフトボックス」というコンセプト。ヘッドライトやウィンカーなどは表皮の内側に装備され、まわりの人にも走行状態を知らせるためボディが発光する。ちょっとした衝突にも安全なシリコン素材のまさにプヨプヨの「ジェルボディ」。半透明のシート、インストルメントパネルなどインテリアも「シルクフィール」の感触らしい。実際に触って確かめたかったが、人だかりで危険なことから離れたところから見るだけ。残念。


スズキのブースでは、軽自動車のスズキのイメージから大きく飛躍した「コンセプト Kizashi 2」があまりにかっこよかったので写真に収めてしまった。
これまでスモールカーを作り続けてきたスズキは元気がよさそうだ。

Nov 03, 2007

環境税で格差是正を

9月14日、循環型社会研究会で「環境・持続社会」研究センター(JACSES)事務局長の足立治郎 氏に「温暖化防止のための環境税―炭素税の導入に向けて」というテーマでご講演いただいた。具体的な制度設計提案を含め環境税(炭素税)導入について精力的に活動する彼に、「京都議定書の約束期間開始を来年に控え、この1、2年のうちには環境税導入についての本格的な議論が始まるでしょうか」と水を向けたら、意外にも「いや、あと5年は無理でしょう」との悲観的な答え。

確かに、政府や経済団体はいまだに自主行動計画と京都メカニズムからのクレジットだけでなんとか京都議定書の目標を達成しようとの姿勢で、環境税にもキャップ&トレードによる排出量取引にも消極的だ。環境省が昨年の11月に発表した炭素税提案も、他の官庁や石油価格の値上がりに配慮したビビリモードで、税率は炭素1トンあたり2,400円(ガソリン1リットル当たり約1.5円)、税収額約3,600万円と小規模、全額を温暖化対策に充当としている。それでも、経済産業省や経済団体は国際競争力の低下やCO2削減効果への疑念を理由に反対を表明している。
足立さんたち炭素税研究会の提案は、CO2削減効果を確かなものにしようと税率は炭素1トンあたり6,000〜15,000円(ガソリン1リットル当たり約4〜10円)、税収額約2〜5兆円としている。また、「税収中立(税制変更に際して、政府全体として税収が変わらないようにすること)」型とするため、使途は所得税・法人税の減税や年金財源などに充て、一部を温暖化対策に充当するという設計である。エネルギー集約度の高い企業、国際競争の割合の高い企業には条件付軽減・還付措置、低所得者層や寒冷地・公共交通機関が不備な地域への配慮措置も検討されている。

私は、財政再建も喫緊の課題となっている現状において「税収中立」にもこだわる必要はないと考えている。つまり逆進性が強く格差拡大をさらに招くおそれのある消費税の増税に代えて炭素税を導入し、これを財政再建と格差是正のための使途に充当すればよい。温暖化対策、年金財源への充当は世代間の格差是正としてとりわけ重要である。

足立さんの環境税導入はしばらく無理だろうとの話に落胆していたら、昨日11月2日の日経新聞朝刊に「都、環境税導入を検討」という記事を見つけた。
東京都は「炭素税」「電気・ガス税」「自動車税」「緑化税」の4案を軸に独自の環境税導入に向け具体案の検討に入ったという。
このうち「炭素税」は、ガソリン1リットル当たり1.9円、軽油は同2.2円、灯油は同2.1円。ガソリンスタンドなど販売時に徴収し、税収見込みは500億円。「電気・ガス税」は、電気1kwhあたり0.3円、都市ガスは1㎥あたり1.8円。一定使用量以下は免税。電気・ガス会社が料金と一緒に徴収し、税収見込みは300億円。
CO2削減効果を考えると、もっと高税率でもいい気がするが、地方環境税としては、このあたりかという気もする。
「自動車税」「緑化税」は現行の自動車税、個人都民税・法人都民税を増額するというもので、これは単なる増税ではないのかと思ってしまう。

いずれにせよ、東京都の環境税導入は、政府や経済団体へのインパクトは大きく評価できる。ディーゼル排ガス規制以来の石原都知事の快挙と言える。是非、使途は温暖化対策や少子化対策、ホームレス対策など格差是正に向けてもらいたい。
まず首都東京から温暖化の緩和・適応対策として低炭素社会型の災害に強い都市基盤が整備され、全国そして世界のモデルとして発信されるというのであれば、私もオリンピックの誘致に賛成したいと思う。