マネージャーブログ

Feb 18, 2008

ハーマン・デイリーの3原則

アメリカのエコロジー経済学者ハーマン・デイリーは、社会における資源利用と廃棄物の排出に関する3つの原則を提唱している。

1. 土壌、水、森林、魚など「再生可能な資源」の持続可能な利用速度は、再生速度を超えてはならない。
たとえば魚の場合、残りの魚が繁殖することで補充できる程度の速度で捕獲すれば持続可能である。

2. 化石燃料、良質鉱石、化石水など「再生不可能な資源」の持続可能な利用速度は、再生可能な資源を持続可能なペースで利用することで代用できる程度を超えてはならない。
石油を例にとると、埋蔵量を使い果した後も同等量の再生可能エネルギーが入手できるよう、石油使用による利益の一部を自動的に太陽熱収集器や植物に投資するのが、持続可能な利用の仕方となる。

3. 「汚染物質」の持続可能な排出速度は、環境がそうした物質を循環し、吸収し、無害化できる速度を超えるものであってはならない。
たとえば、下水を川や湖に流す場合には、水生生態系が栄養分を吸収できるペースでなければ持続可能とはいえない。

ドネラ・H・メドウズ、デニス・L・メドウズ、ヨルゲン・ランダース『限界を超えて』茅陽一監訳、松橋隆治、村井昌子訳、ダイヤモンド社、1992より

Feb 17, 2008

ナチュラル・ステップ4つのシス...

ナチュラル・ステップは、スウェーデンの小児癌の専門医であったカール・ヘンリク=ロベール博士の提唱によって1989年に発足し、カール16世グスタフ国王の後援のもとに財団法人によって運営され、世界的な広がりを見せている政治的・宗教的に中立な環境教育団体。
ロベール博士が、自然環境と人間社会が全体として「持続可能なシステム」を成すための条件として、多数の科学者に呼びかけ、科学の視点からまとめ、提唱したのが、この「4つのシステム条件」。

1. 自然の中で地殻から掘り出した物質の濃度が増え続けない
地下資源を地殻から掘り出し続けることは、短期的には可能であっても長期的には持続不可能な行為である。

2. 自然の中で人間社会の作り出した物質の濃度が増え続けない
社会での循環または自然の循環によって新しい資源として再生される速度内で生産・排出する。

3. 自然が物理的な手段で劣化され続けない
人為的な原因によって、土壌がアスファルト化、砂漠化、塩化されることや、不適切または過剰な農業・漁業によって生態系が継続的に破壊され続けてはならない。

4. 人々が自らの基本的ニーズを満たそうとする行動を妨げる状況を作り出してはならない
資源は効率的かつ公平に利用し、富める国と貧しい国の不公平な資源配分を避けるべきである。

この「4つのシステム条件」により到達すべき持続可能な将来像(ビジョン)を明確にし、そのビジョンを羅針盤として効率的な対策を立案し進めることができるとする。これが、「バックキャスティング」である。