マネージャーブログ

Jan 30, 2009

雨の中の雪像

例によって長距離日帰り出張。もうすぐ雪祭り(2月5日〜11日)を迎える札幌である。ひと仕事終えて夕方の大通公園を歩いていたら、雪ではなく雨がちらついてきた。

とにかく雪が少ない。やはり温暖化の影響か。地元の人に聞くと、たくさん雪は降るのだが、すぐ融けてしまうとのこと。
どこからか雪を運んできて制作中の雪像にも雨よけのシートが被せられている。

札幌駅でたまたま見たニュースには、札幌の地域一番店だった老舗デパート丸井今井が民事再生法を申請したとあった。大丸やJRタワーなど札幌駅周辺エリアに客を奪われ、赤字が続いていたらしい。すでに伊勢丹などの支援も受けていたようだ。

かつては札幌の中心でありシンボルだったテレビ塔のふもとにある丸井今井。
そういえば、テレビ塔も札幌駅のJRタワーをはじめ、まわりに新しく建った高層ビルから見下ろされるようになってしまった。

札幌のシンボルをまもれない都市計画。地域一番店をまもれない商業政策。札幌はこれからどんな都市をめざすのか。

駅前通りの地下道工事をはじめ、中心市街地のあちこちにビル工事のクレーンが見える。景気対策のためであろう公共工事や再開発が行われているが、有効求人倍率は0.41倍だという。
そんな札幌の姿が、雨の中の雪像と重なった。


札幌大通公園のテレビ塔と丸井今井

Jan 26, 2009

007 vs. K-20

正月映画として「007/慰めの報酬」を見たが、いつもの007アクションを見たあとの爽快感がいまひとつだった。
日本のアクション映画はどうかと思い、「K-20 怪人二十面相・伝」も見てみた。
軍配はK-20に上げたい。

小さい頃から007を見てきた者にとって、ひとつの楽しみはボンドカーなどのSF的な新装備や新兵器だ。しかし、今回の007では愛車アストン・マーチンは映画の冒頭のカーアクションでドアが外れて、ボコボコになってしまう。激しいカーチェイスの末、暴走し、まわりに大迷惑をかけて崖下に落ちていくのは、自動車産業の現状を象徴するようだ。

ほかには、これといった新装備も新兵器も出てこない。ほとんど北海の石油とマネーゲームだけで食っていた英国には、もうわれわれが憧れたような科学技術はなくなってしまったのだろうか。思いあたるのは、ボンド(ダニエル・グレイク)とボンドガールのカミーユ(オルガ・キュリレンコ)のラストのラブシーンを邪魔する陸軍のゲリラ部隊くらいか。ブッシュの中から突然現れるたくさんの軍人。これも米国と一緒にテロ戦争に明け暮れる英国を象徴しているようだ。

そういえば、もうひとりのボンドガールのフィールズ(ジェマ・アートン)はどろどろの黒いオイルが肺にも入ってしまうという無残な殺され方をするが、これも何かの象徴だろうか。

今回の悪役は環境NGOの代表だし、燃料電池をエネルギー源とする敵の基地は、水素の爆発らしき火災でどんどん破壊されていくし、どうも作者は、環境運動にも懐疑的らしい。

でもアクションの迫力は、いつもにも増して凄く、そしてリアルである。アクションはもちろん、ストーリーに込められたメタファー(暗喩)もリアリズムを強く感じさせる映画だ。

一方、K-20は架空都市(帝都)の1949年が舞台。日本が第二次世界大戦を免れて、19世紀からの華族制度が続き、極端な格差社会が生まれたという設定だ。

こちらは、怪人二十面相に騙された主人公遠藤平吉(金城武)も、それを助ける泥棒長屋の住民たちも、明智小五郎(仲村トオル)も怪人二十面相(このキャストは秘密)も、悪人を含めてみんな人間臭く描かれ、格差社会を自らの力で変えていこうという明るい希望に満ちた映画だ。

アクションは007のようなリアルさはないが、爽快感があり元気の出るアクションである。

007がリアリズムなら、K-20はファンタジーである。
元気をもらえるのは、リアリズムよりファンタジー。でもファンタジーの描く理想を実現するには、リアリズムが必要だ。

Jan 24, 2009

レザーファッションショー

1月23日に開催された第79回東京レザーフェアのスペシャルイベント「レザーファッションショー」に出かけた。皮革業界の動向調査の関係で東京レザーフェアは2度目だが、「レザーファッションショー」は初めである。

日本の皮革業界といえば、古くはタンナーと呼ばれる皮なめし業が同和問題と結びつけられた時代もあった。近年では革も靴も鞄も、ヨーロッパの高級品とアジアの廉価品との激しい競争を強いられている。革と靴は関税割当制度などで保護されている不況業種のひとつである。
レザーフェアの会場も浅草の台東館というレトロな施設。見本市の各ブースにも派手な演出はない。

開始ぎりぎりに「レザーファッションショー」の会場に駆け込んだら、意外や超満員で熱気にあふれている。遅れて入った私は立ち見である。
主催者である協同組合資材連会長の素朴な挨拶で始まったステージは、洗練された音楽と照明で演出されている。前半は学生ステージ、後半はトレンドステージという2部構成となっている。
超満員の熱気、活気の要因の多くは、革という素材を新鮮な感性で独創的なファッションに仕上げていく服飾学科系の学生たちの熱意によるものである。その刺激は、高齢化の著しい皮革関連産業に新たな息吹をふきこんでいるようだ。
今年のトレンドステージのテーマは「Retro Future」だという。
長い歴史をもつ皮革業界と若い学生の感性が融合することで、新たな未来が切り拓かれることを期待したい。

考えてみれば、皮革産業は、畜産や動物の死によって自然に発生する皮を有効利用するエコ産業であるともいえる。もちろん、皮をとるために動物を殺すのは人間のエゴであり、なめし工程で有害な化学物質を使うものもエコに反する。
最近は環境や健康に悪影響を与えない「エコレザー」も普及し始めているようだ。皮革産業にもスロースモールのペースでエコ産業をめざしてもらいたい。

Jan 21, 2009

今年こそスロースモールで

年末から年始にかけて「未曾有の金融危機」「100年に一度の経済危機」などの言葉を、耳にタコ、目にイカができるほど聞かされたり読まされたりした気がする。しかし、景気対策といって、せっかく集めた税金を無節操にばらまいたり、無駄な消費を煽ったりすべきではない。地球温暖化と金融経済不況という二重の世界的危機の時代だからこそ、スロースモールに徹すべきときだと考える。

大晦日、我が家の遅れ馳せの大掃除を抜け出して、日比谷公園の「年越し派遣村」を見に行った。その時点では「派遣切り」や「雇い止め」などで職と住処を同時に失った入村者はまだ数十人で、彼らよりボランティアのほうが多いように感じた。しかし、年明けの報道では、入村者の数は500人を超えて、厚生労働省や都も宿泊のための施設を開放するなどの対応を迫られたようだ。

確かに、いまの豊かな日本の中で大きな経済格差と貧困問題が現実に目に見えるかたちで現れてきており、それに対する政府の対応があまりに遅れていることは事実である。格差是正とセーフティネットの充実を進める政策は急がねばならない。

しかし、「未曾有の金融危機」「100年に一度の経済危機」というのは、あまりにオーバーである。60年ほど遡れば戦中・戦後の惨禍の記憶や歴史にたどりつく。それに比べれば、たとえ株価が半分近くになろうと、多くの庶民には大禍なく、それこそ節約と勤勉を旨とすればなんとか凌げる程度のものであろう。
それを「未曾有」とか、「100年に一度」とオーバーに形容するのには、格差を放置し、大手の金融機関や企業の安易な人減らしによる経営防衛策や選挙前のばらまき政策を合理化しようとの見え透いた世論操作が窺える。

景気が後退し工業製品等の生産が減少することで、CO2は確実に減少するだろう。人類社会にとって本当の危機である地球温暖化の進行が少なからず緩和され、低炭素社会での真の競争力を向上させるための設備投資や省エネ・省資源の環境調和型商品開発が進むことが期待される。
給与や所得が減ることで、われわれの心にも「もったいない」や「助け合い」の気持ちがよみがえり、持続可能なライフスタイルやコミュニティづくりが進むことも期待される。円高は、企業にとっては過度の外需依存体質を緩和し、内需の掘り起こしを再度考えるチャンスであり、少し余裕のある消費者にとっては、海外旅行や輸入品の値下がりのメリットを享受できるチャンスである。

「未曾有の金融危機」「100年に一度の経済危機」の中での年明けも悪いことばかりではない。むしろ、われわれがいつかはしなければならない経済や生活のあり方の転換を促すための絶好の機会が訪れ、環境が整ってきたともいえる。

今年こそスロースモールを合言葉に、仕事や生活のあり方を見直していきたいと思う。まずは、厳しい時代を自然体で生きられるよう、心身ともに鍛えねばならないだろう。少しでも健全な心が宿るような健全で柔軟な身体を手に入れたい。とりあえず、崖の上のポニョならぬ、おなかまわりのポニョを退治することからか。スローでもいいから、少しずつ走ってみたりしようか…

Jan 01, 2009

謹賀新年

久しぶりに初日の出を息子と見に行きました。
自宅から30分ほど歩いたところにある浦安市・高洲海浜公園。
天気に恵まれたせいでしょうか、それとも厳しい年の幕開けに心を引き締めるためでしょうか、多くの人が訪れていました。
太陽は、出る前から空を赤く染め、昇る瞬間には雲を揺らし掻き分け、海を船を鳥たちを、そしてすべての人々の顔を照らし出して、歓声を浴びるのでした。
よい変化の兆しを感じる新年の朝です。

昨年まで大変お世話になったみなさん、そしてこれから出会うであろうみなさん、ご健康とご多幸を心よりお祈りいたします。
本年もよろしくお願いします。


初日の出 2009年1月1日 7時06分 浦安市・高洲海浜公園にて

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