マネージャーブログ

Oct 03, 2008

小泉劇場の終わりに思うこと

5人も候補が立ってにぎやかに展開された自民党の総裁選は「小泉劇場のフィナーレ」の様相だと書いたら、本当に小泉元首相が引退を表明した。
総裁選で圧勝した麻生新首相は、所信表明演説で、なぜか野党のように民主党に逆質問。一方、民主党の小沢代表は代表質問で野党なのに所信表明。まるで選挙前に与野党逆転が起こっているかのようだ。
すぐに解散、総選挙かと思ったら、米国の金融救済法案が下院を通らなかったため、「解散より景気」と麻生首相は先延ばしを考えているらしい。

金融救済法をめぐる米国の議論を見ていると、小泉政権の初期を思い出す。竹中経済財政・金融相の下、不良債権にあえぐ大手金融機関に対して大規模な公的資金の注入が行われた。バブル崩壊後、高給の銀行員たちは救われ、金融機関はその後未曾有の利益を得たが、年金生活者などは続く低金利に生活を切り詰めざるを得なかった。いま思えば格差拡大の始まりだった。すでに格差大国の米国で、ウォール街を闊歩する勝ち組がかかえる不良債権を公的資金で買い取るという金融救済法に対して、負け組み側の市民が異議を唱えるのは当たり前だと思う。

ところで、「解散より景気」は、いかにも麻生さんらしい。外務大臣のときも、中央アジア・コーカサス、トルコ、中・東欧にバルト諸国まで延びる「自由と繁栄の弧」というロシアと中国を囲む反共包囲網を築こうと提案している。私の目には、あたかも祖父吉田茂の遺伝子を引き継いだ「海外版所得倍増計画」のように見えた。
ただ、地球温暖化や資源枯渇が現実に感じられ、格差社会の中で貧困問題が無視できなくなっている時代に、今求めるべきは「景気対策」や「所得倍増」なのか?
低炭素・省資源・エネルギーの持続可能な社会への基盤整備、セーフティネットの整備と貧困対策など、とにかく大きな政策発想の転換が必要だ。そのためには、やはり早めに解散・総選挙をお願いしたい。「自民党をぶっ壊す」というセリフで始まった小泉劇場だったが、結局自民党は変わらなかったのだから。

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